学生はこれから夏休みに入りますね!
夏休みは1年を通して最も長い休暇期間であり、1年で最も長い学習機会でもあるのです。
学校が長期休みになる期間、塾の夏期講習受講を検討する学生も多いのではないでしょうか。
夏期講習に通うべきか、通うとしてどこの塾を選ぶべきか。
塾教育に20年以上携わり、現在も個人塾を経営している経験から、夏期講習の選択をするうえで確認するべき項目を紹介していきますので参考にしてください!
今回は一緒に間違えない夏期講習選びのお手伝いができればと思います。
1.塾の夏期講習に通うメリット①
夏期講習を受講する最大のメリットは、長期休暇中の学習時間の確保にあります。
およそ5週間の夏休み、学校に通っていた場合どれくらいの授業時間でしょう。
平日は月曜日~金曜日までの5日間、毎日50分授業が5時間目まであるとします。
50分×5時間×5日間×5週間≒100時間
最低100時間の学習をしてやっと学校に通っている期間と同じ勉強量になります。
さらに、普段からある程度の自学習慣がある学生であれば
平日は2時間、土日は5時間くらい勉強をしています。
つまり、学校以外で1週間あたり20時間の勉強をすることになります。
100時間(最低ライン)+20時間×5週間=200時間
これが夏休みに勉強するべき時間数です。
これだけの学習量を自分だけでこなすには、体力も精神力も必要です。
しかし、塾の夏期講習に通うことで、このうちのいくらかは塾で学習時時間を確保できるのです。
2.塾の夏期講習に通うメリット②
塾の夏期講習は、自分に合った塾を選ぶことで、質が高く効率の良い学習ができるでしょう。
どの学年においても、春に学習した内容は夏以降の学習の基盤になってきますので、理解不十分のままになっている学生は必ず追いついておきましょう。
受験生は、冬休みは受験直前ということで過去問演習等の実戦的な練習が必要ですので、夏の間に基本的なことはマスターしておかなければなりません。
普段学校に通っているとなかなか手につかない復習や苦手克服には最大のチャンスです。
とは言っても、自分で勉強をしてみようと思っても
「どこからどのように手を付けていけばいいんだろう。」
「何をすればいいか分からないからやーめた。」
「学校の宿題だけやっておけば大丈夫でしょ。」
なんて理由で実際は勉強せずに夏を過ごしてしまうということも多いのではないでしょうか。
塾の夏期講習に通うことで、目標に合ったレールの上を進んでいけば、正しい学習の方向へ導いてもらうことができるのです。
3.塾の夏期講習に通うメリット③
夏期講習を受講して毎日塾に通うことにより、生活の乱れを防ぐこともできます。
「夏休みは夜更かしをして、次の日は昼近くまで寝ている…。」
そんな学生はいませんか?
生活の乱れは成長期の身体にも害を及ぼしますし、乱れた生活は夏休み明けの学校生活にも悪影響です。
また、一度乱れてしまった生活リズムは、正しく方向修正するのに苦労します。
夏期講習を受講して塾に通うことで、1日中部屋でゴロゴロしていることもなくなります。
授業時間以外にも家庭での予習・復習が必要になりますので、生活の乱れ防止につながるのです。
4.夏の間の学習目標を決めよう!
夏は多くの塾で夏期講習をおこないますので、普段塾通いをしていない学生はどこの塾を選ぶべきか悩んでしまいますよね。
また、塾通いをしている学生も、成果が得られず塾の変更を検討している場合もあるかもしれません。
まずは夏の間にどのような学習をしたいのか、目標や目的を明確にしましょう。
・夏までの勉強の遅れを取り戻したい
・夏以降の学習の予習をしたい
・受験勉強をしたい
など、夏期講習を選ぶ目的は人それぞれです。
夏休み前の定期テストで8割以上の得点が取れていない学生は復習に力を入れるべきです。
特に数学は、夏休み前に習った計算が習得できていないと、夏以降の勉強に大きく影響します。
自分が夏の間に取り組むべき学習をハッキリとさせておいてください。
その学習目標が、夏期講習を選ぶ第1歩となります。
5.夏期講習の授業方法で選ぶ
塾の夏期講習と言っても、塾によって授業方法が異なります。
自分のやりやすい学習や性格に合った学習ができる夏期講習を選択しましょう。
塾の夏期講習には、
があります。
集団授業と言っても5人くらいのクラスから、大手学習塾では50人近くになることもあります。
個別授業も、1対1のマンツーマンから、1人の先生が5人くらいを順にみて回る場合もあります。
それぞれのメリットや特徴を考えていきましょう。
(ⅰ)集団授業
大手学習塾で採用されることの多い授業方法です。
授業方法は学校の授業と同様ですが、人数や志望校によってクラス分けをしていることも多いので、学力や目標が近い学生と授業を受けられることも多いです。
集団授業のメリットは、
・周りの友だちと切磋琢磨して刺激し合える
・経験豊富で指導力のある先生が担当することが多い
ことです。逆にデメリットは
・周りの学生を気にして質問しづらい
・十分に理解していることも授業で扱われることがある
などです。集団授業に向いている学生は、
・ある程度のレベルまで学習を理解している
・負けん気が強く、周りの友だちの存在が良い刺激になる
・分からないことを自発的に質問できる(授業後でも良い)
◎集中を切らさずに最後まで授業を受けられる
ような学生です。
集団授業では、夏期講習を通して先生が事前に授業計画を練ってくれているので、目標に合った講座を受講すればあとは信じてついていくだけです!
(ⅱ)個別授業
大手学習塾または個人塾でも採用される授業方法です。
先生1人に対して何人の生徒が教わるかは塾の指導方針によっても異なります。
個別授業のメリットは、
・学習したい内容だけに専念して教わることができる
・他の生徒を気にせずに分からないことを質問しやすい
・曜日や時間の都合をつけてもらえやすい
・若くて親しみやすい先生も多い(合わなければ先生のチェンジもしやすい)
ことです。逆にデメリットは
・マイペースで勉強できるのでダラダラしやすい
・先生と仲良くなってお喋りに夢中になりやすい
・集団授業と比べて授業単価が高い
ところです。個別授業に向いている学生は、
・ピンポイントで克服したい学習がある
・集団授業では質問しにくいけど個別なら質問できる性格
・他の生徒がいると気が散って集中できない
◎家で勉強をして分からない問題を塾で効率よく質問できる
ような学生です。
ちなみに個別授業の方が受講が難しいと思います。
もちろん塾に行きただ座って授業を受けるだけであればどちらでも良いのですが、
個別授業の場合「何のために個別授業を選ぶのか」を考えると、受け身の授業では意味がありません。
「分からないことを自由に質問できる」という特性を発揮できるようにしましょう。
6.事前に体験授業を受け、塾の雰囲気や特徴を知っておく
夏期講習が始まってしまうと、塾によって体験授業を受けられない場合も多々あります。
夏期講習が始まる前に興味がある塾の体験授業は受講しておくようにしましょう。
どんなに評判が良い塾や先生であっても、自分には合わないこともあります。
相性が合う塾や先生に習わないと学習成果は出にくいものです。
・明るくて元気な雰囲気の塾が良い
・落ち着いて集中しやすい雰囲気の塾が良い
・威厳があって力強い男の先生が良い
・優しく教えてくれる女の先生が良い
など、様々な希望がありますよね。
周りの声だけを鵜吞みにせずに、事前に体験授業や授業見学に行き、自分で感じるものを大切にしてください。
7.料金を調べておく
料金に関して可能であれば、その塾に通っているor通っていた知り合いに聞いておくのが良いと思います。
広告やホームページに記載されている受講料だけのつもりが…
・特別講座の追加料金
・多額の教材費
・模擬試験の受験料金
などで次々に追加される場合があります。
予定以外の費用が発生しそうな場合に断ることができれば良いのですが「皆さん受講しますよ」「基本的に全員受験してもらいます」など、引き下がれなくなるケースも多いようです。
また、講習会を受講するだけのつもりが、半強制的にそのまま入塾させられた…
なんて話も耳にしますので、その辺を含め必要な費用は事前にはっきりさせておきましょう。
8.通塾可能かどうか確認しておく
通塾に関する時間・手段どちらもしっかり確認しておいてください。
・他の習い事と重なって休みがちになってしまう
・保護者の送迎ができずに通うことができない
では意味がありません。
夏期講習は日中の時間の通塾も多くなりますので、保護者が仕事をしている場合は自分で通塾することになります。
通塾距離や通塾手段、雨が降ってもしっかり通えるのか等しっかり確認してください。
通塾時間の制限が強い学生は個別授業の受講をした方が無駄にはなりにくいです。
9.授業以外のサポート体制
講習会に通う期間、授業以外にどのようなサポートが受けられるかも確認しましょう。
これは塾によって大きく差があります。
また、どのように塾を利用できるのか学生側の行動力も問われます。
・自習室の利用ができるか
・授業で分からなかったところは質問できるか
・学校の宿題等の質問にも対応してくれるか
・勉強方法の指導をしてもらえるか
・進路に関する相談はできるか
・夏休み明けテストの過去問や類題はもらえるか
などのうち、必要だと思うことは確認しておくと良いでしょう。
10.【まとめ】夏期講習で成果を得るために
夏だけだからと、夏期講習の塾選びを妥協しないでください。
- 夏期講習に通う目的や目標を決めてください
- 今すぐにでも体験授業を受けに行ってください
- 自分に合う学習方法を決めます
- 受講料等の必要費用を確認してください
- 休まず通塾できるか確認してください
- 授業以外に受けられるサポートも知っておくと良いでしょう
- 意識が高まったら早めの申し込み&準備
最初に書いた通り、夏休みは1年で最大の学習機会です。
「夏だけだから」なんて適当な気持ちで夏期講習を選択すると失敗してしまいます。
夏休み前後で信じられないほどに学力を伸ばす生徒も大勢います。
目標に向けて有意義な夏期講習選びをしましょう!
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