ボクがこれから通う塾の先生ってどんな人なんだろう。
どんな先生に教えてもらったら成績が伸ばせるかなぁ。
どうせ塾に通うなら一生懸命向き合ってくれる先生に教わりたい!
あなたが今通っている塾の先生は良い先生ですか?
良い先生の基準は様々ですし、定義もありませんので、なかなか判断が難しいですよね。
あなたが「私の先生は良い先生だ」と言えるならその先生はあなたにとって良い先生であることに間違いありません。
しかし、基準が曖昧で良し悪しの判断が難しいからこそ、今回は気を付けるべき先生の特徴や見分け方を、根拠や実例と併せて記事にします。
私は塾教育に20年以上携わり、塾経営者としても10年以上教壇に立ってきました。その間に多くの先生に出会い、問題にも遭遇してきましたので、それらをこっそり紹介します。
私自身もこれから出会う先生にこのような人がいないことを祈りつつ…。
これから塾を探そうとしている学生、今通っている塾の先生に少し疑問がある学生は、この記事を最後まで読んで、自分の担当の先生がこれらに当てはまらないかチェックしてみてください。
今回は実際にあった話も紹介していきますので、裏話として読んで「そんなこともあるんだ」とドン引きして楽しんでいただくこともできると思います。
1.塾の先生の良し悪しを決めるのはあなた自身!
冒頭で書いた通り、あなたが現在通っている塾や先生を『良い先生』と思えるのであれば、それに間違いはありません。なぜなら先生の良し悪しを決めるのはあなた自身だからです。
友だちが「あの先生は良い先生だよ」と評価していても、あなたの成績も上がらず、先生のことも好きにもなれなければあなたにとっては『良い先生』ではありませんよね。
また「ちょっと怖いし宿題多いからあの先生はあまり好きじゃない」と思っている先生でも、授業を受けたら成績がぐんぐん伸びたのであれば、もしかしたらあなたにとって波長が合う『良い先生』なのかもしれません。
このように先生の良し悪しの最終判断はあなた自身がすることです。
2.授業にオリジナリティがない先生
授業や教え方に個性がない先生は予習をしていないことが多いです。
先生が予習をしていないことはなぜいけないのでしょう。
予習をしていない授業は質が低いのです。先生が予習をしていないことの具体的な問題点と、そんな先生の見分け方の例を紹介していきます。
(ⅰ)予習をしていない授業は質の低い授業
当然ですが、十分な予習や準備ができていない授業は質が低いです。
しかし、学生は一般的に1つの塾に長く通うことが多いため、他の塾の先生と比較をする機会がないからその授業の質の低さに気が付きにくいのです。
先生は、教える生徒は変わりますが、基本的に毎年同じことを繰り返し教えます。
また、昨日中学2生のAさんに教えたことを、今日は同じ学年のBさんに教えるなんてことも多々あります。そんなこともあって、予習をせずとも次の授業をおこなうことはできるのです。
しかし、私自身20年以上も同じことを繰り返し教えていても、予習を十分にした日と、時間が足りずに満足な予習ができなかった日とでは明らかに自分の授業の質が違うことを体感します。
普段から常に予習をしない先生は、この『自分の授業の質が違う』ことにすら気づきませんので、常に完ぺきではない授業=質の低い授業を生徒に提供していることになります。
正直に言うと、私も「昨日Aさんに教えたことだから翌日のBさんの授業ではもっと上手に教えられた」なんてこともたまにありますが、これって先に授業を受けたAさんに失礼ではないですか?Aさんの授業はBさんの授業のための予習ではありません。同じ授業料をいただいているのです。
また、AさんとBさんに同じ内容の授業をするとしても、2人が全く同じところを理解していて、今後も全く同じように理解していくわけではありません。
先生は、一人ひとりのために予習や計画をして、「この生徒にはこのように説明したら伝わる」とか「この生徒の理解状況はこれくらいだから今日はこの問題を扱おう」と、対応を変えるべきです。
特に個別指導とはそのような一人ひとりの状況に合った対応ができることがメリットなのですからなおさらそうあるべきです。
塾の先生と生徒がお互いに満足のできる授業を達成するためには先生も予習が不可欠なのです。
(ⅱ)予習をしているかどうかを見抜く方法
予習をしている先生は、オリジナルのプリントを用意してくれることが多いです。
また、板書の際も自分で予習をしたプリントやノートを見て板書をします。
逆に、予習をしていない先生は、既存のプリントやテキストのコピーばかりを授業で使います。授業中の板書もテキストを見ながらそのまま書いているだけのこともあります。
もっと極端な話、先生は授業内容を理解したうえでさらに予習をしますので、授業の説明や板書の際にテキストやプリントなどの教材は何もなくても授業することができるはずです。ただし、うっかりとばしてしまったり説明し忘れを防ぐために予習したものを見ながら授業をすることは多いです。
予習をしていない先生はあまりおススメできません。
だって予習をすればもっと良い授業ができるんですもの。
3.授業以外の仕事をしない先生
授業以外の仕事ができない先生は授業の質も低かったり、人としての魅力に欠ける人が多いです。
先生は授業をしてくれれば良いのではないですか。
授業以外の仕事をしていく中で、生徒のことや教室全体のことに目が行き、気づくことも増えていくものです。いろんな仕事をしている先生とそうでない先生、比べてみると明らかだと思いますよ。
会社や塾の方針によって仕事が分担されていることも多いですが、塾で働くことは授業をすることだけではありません。
塾には教務以外にも様々な仕事があります。しかし、授業以外の仕事には“やらなくても何とかなる”ことがほとんどであることも間違いありません。
やらなくても何とかなる仕事は、塾の誰かがやっている仕事です。これらの仕事に気づいて率先してできる先生は、生徒や教室つまり自分以外の誰かのために努力をすることができる先生です。
このような先生は、常に周りに目を向けてアンテナを張っているので、生徒のちょっとした変化にも気づいてあげることができます。
授業以外の仕事をたくさんしている先生と、あまりしていない先生の差はありませんか?
前項の予習についてもそうですが、生徒が来る前の整頓や掃除、授業前の事務仕事や電話の応対など、授業以外の時間にも忙しく動いている先生は、生徒のために時間を使うことを惜しみません。
生徒のために何かできないかといつも考え、時間外の採点や問題作成、時間割の調整をしたり生徒の進路について調べたり、残業をすることもあるでしょう。
逆に、それができない先生は…授業以外の時間は何をしているんでしょうかね(・・?
仕事をしていない先生は生徒のための努力ができないことが多いので、授業の質も上がりにくく、良い先生とは言いにくいです。
いやいや、もちろん掃除・残業ばかりしてりゃあ良いってわけではないですよ!
4.実録!完璧ではなかった先生【危険度:★☆☆☆☆】
K先生は、英語専門の40代のベテラン講師でした。
数人の講師をまとめるグループの長であり、何よりもとにかく成果を出せる先生です。
この先生に習っている生徒はほぼ確実に成績が上がるのだから大した指導力です。
そんなK先生の口癖は「偉い!」です。(イントネーションは「えらい」)
生徒を褒めるときも「偉い!」、同僚が出勤時に挨拶をしても「偉い!」、終業時の業務報告をしても「偉い!」です。
私、そんなベテラン先生が生徒の保護者に宛てて書いた授業内容報告書を覗いてしまいました。
そこに書かれていたのは“完壁です”の4文字。
『完璧』ではなく『完壁』です。
生徒の保護者への報告、もっとしっかり書こうよ。そして漢字も頑張ろう…。
5.実録!経験を重ねてダメになった先生【危険度:★★☆☆☆】
指導経験もそれなりに重なったT先生のことです。
彼は『授業以外の仕事をしない先生』そのものでした。
数年間も生徒の前に立って指導していたのに自分で作ったプリントなんて数える程度。いつも当然のようにテキストのみを使い、模範解答を見ながら説明。
私が考えた語呂合わせを生徒に披露して「学校で教わらなかった?」と言っていましたが、私のオリジナルなので学校で教わってるわけがないんだよなぁ(笑)自分で調べたり考えたりしたものじゃないからどこから得た情報かも分からなくなってしまうんでしょうね(^^;
ゴミが落ちていても拾わない、机の雑巾がけを頼めば仕上がりはべちょべちょで二度手間。小便を便器からはみ出してもそのまま放置。授業に対する慣れもあって、予習や準備はほとんどせずに授業と授業の間はタバコを吸うかスマホゲームをするかという始末。
そんなT先生も授業の経験値は積み重なっていたので、ベテラン講師として授業ではしっかり指導していたはずでした。
しかし、生徒は意外と先生のことを観察しているものでして…
「なんでT先生は掃除しないの」「T先生いつもスマホでゲームしてる」「T先生タバコ臭くてきつい」というような名指しのクレームも増えてしまいました。私から直接注意をしても改善するのは数日だけで、しばらく経つと同じことの繰り返し。
私が、姉妹で通ってくれている生徒とお母さんを含めた面談の対応をした際、学年の違う姉妹両方から「T先生の授業は分かりにくい。好きじゃない。」とキツい意見をいただきました。その頃には別の生徒からも「T先生に教えてもらっても言っていることが分からないから別の先生に聞き直さなきゃいけない。」と。
仕事に対する誠意のなさが最終的には悪評につながり、その後は塾を退職しました。
「ベテランだから良い先生」というわけではありません。
仕事や生徒に対する熱意が先生自身をも成長させていくのです。
それができない先生はやはり授業でも生徒に満足してもらうだけのパフォーマンスはできませんね。
6.実録!「俺より単語力がない」先生【危険度:★★☆☆☆】
私が家庭教師として数学を教えていた生徒Kくんのことです。
公立高校に進学するのが一般的で、それを目標に勉強する生徒がほとんどの地域で、Kくんは受験をして地域で唯一の私立中学に進学しました。
当時、合格倍率も高く、クラスでも1~2位の学力の小学生ばかりが受験するようなハイレベルで人気の中学校でしたので、そこに進学したKくんも頭の回転の良い頑張り屋さんな生徒でした。
Kくんは苦手な英語は某大手M塾さんでお世話になっていたのですが、大学生のアルバイト講師も多く採用している塾さんでした。しかし、この地域には大学が1つしかなく、それがあまり偏差値の高い大学ではないのです。…少し不安です。
案の定、Kくんはある日、大学生アルバイト講師が担当になったようで、そのときの授業の感想が、
「あの先生、俺より単語力がない」「俺が単語を教えてあげた」
とのことでした。
難関私立中学に進学したとは言え、当時のKくんは英語が苦手科目な中学生。そんな生徒にこんなことを言われてしまうとは…大学生講師の当たりはずれの大きさを実感したエピソードです。
7.実録!読む先生【危険度:★★☆☆☆】
これはよくある事例だと思います。
授業の予習をしない先生に見られがちなのですが、授業の解説はほとんどテキストまたは模範解答の音読状態の先生。
もちろん解説に書かれたものは間違いないですし、正しい表現で書かれているのですが、それを読むだけならわざわざ塾に通わなくても生徒が家で読めば良い話です。読み聞かせをするだけであれば、お父さんお母さんでも良いでしょう。
そして、その音読先生の指導歴を振り返ってみると、過去にフランチャイズの学習塾の経営を開始したものの、短期間でたたんでいました。
…なんとなく分かる気がします。塾長がテキストを読むだけの授業をしてたんじゃダメですよね(^^;
8.実録!Q2な先生【危険度:★★★☆☆】
生徒には迷惑のかかっていない、単純に社会的に不適合な先生のエピソードです。
一般に塾の先生は、出勤してから生徒が通ってくるまでの時間は、授業の予習をしたり、採点業務をおこなったり、生徒を気持ちよく迎えるために様々な準備をしたりしています。
そんな職業ですので『授業以外の仕事をしない先生』を教室で一人にすれば、その先生は水を得た魚のごとく自由な時間を満喫してしまいます。
通称『ダイヤルQ2』をご存じでしょうか。NTTが提供していた情報料回収代行サービスで、これを利用して被災地への募金や、様々な有益情報の提供がおこなわれました。しかし、最終的に『ダイヤルQ2』はアダルトサービス業者による利用が圧倒的な数を占めるようになりました。
その仕組みを端的に説明すると、ダイヤルQ2を利用して電話で女の子とお話をして、それが発展してエッチなお話もできちゃいます。その利用時間に応じて料金がNTTから請求される、ということです。
もうお分かりでしょう。その先生は出勤してから生徒が通塾するまでの時間、毎日1人でダイヤルQ2を満喫してしまいました。そして教室に来た請求金額はたった1か月で数十万円…。
この時点でかなり問題のある先生なのですが、彼自身は塾に返すお金がなく、後日お父さんがお金をもって謝罪に来たのです。
え、先生?年齢は当時50代くらいでしたよ。そう、お父さんはもうかなり年配の方です。
この歳になって自分のしたことの後始末もできず、なぜ生徒に勉強を教えられるのでしょうか。
9.実録!普通に犯罪な先生【危険度:★★★★★】
テレビなどで塾講師の生徒に対する性犯罪のニュースを耳にすることがあります。
そんな日本のどこかで起こっているような事件が身の周りでも起こった事例です。
警察の話によると、表沙汰になっていないだけで、塾講師による生徒に対する犯罪は多く、以前からずっとなくならない事件の1つのようです。
身近で起こったT先生の実話。
もともと塾の先生たちは講師間で仲が良く、仕事後にはたまに食事に行ったりもしていました。
また、先生たちは学習のことだけでなく、何事についても親身になって生徒の相談に乗ってくれるような、距離感も近くアットホームな塾でした。もちろん先生と生徒の線引きはしっかりされていましたが、生徒も親身になって相談に乗ってくれる先生たちを慕ってくれている子が多かったです。
そんな中、特に先生を慕ってくれていて、自習などでも塾を利用し頻繁に出入りをしていた女子高生Kさん。先生たちが行く食事会のことを聞きつけ「私も行きたい」と立候補。
悩んだ末、勉強の成果を条件に参加を許可。見事に約束の目標を達成したKさんは、念願かなってご褒美としてお食事会の参加権をゲットしました。
先生数人たちに混ざって食事を楽しめるんだから、Kさんもなかなか積極的な子ですね。先生たちへの信頼感とも言えるでしょう。
その日は食事会を楽しんで、Kさんも自宅まで送り届けて解散となりました。
さて、何を勘違いしたのか、後日T先生は個人的にKさんと接触をしたようです。
授業終了後に家まで車で送ったり、それが発展して2人でドライブに連れて行ったり、食事に連れて行ったり、ということが何度かあったようです。
そんな中、ドライブ中の車内で脚に触れられたり、アダルトな発言をされたりすることがあり、Kさんはそれらを「気持ち悪い」と嫌がっていた反面、「傷つけてはいけない」という思いからT先生本人には言えずにいました。塾でも頻繁に顔を合わせる関係から、なかなか嫌だと言い出せなかったのでしょう。
ある日、授業後の夜遅い時間にKさんを食事に誘ったT先生。教室から離れたコンビニで待ち合わせをして車に乗せ、そのままホテルに連れ込み、お酒を飲ませ、体を触る等の行為に及んだようです。
KさんのT先生に対する信用を裏切る行為でした。
遅い時間に言われるがままについていったKさんも悪い部分があると思います。やはり相手が信用していたT先生であっても、大人の男性と2人きりの状態で高圧的に迫られると怖くて何もできなかったと語っています。
ホテルに行くときも、お酒を飲まされるときも、服を脱がされるときも、体に触れられるときも、「怖くて声も出せず震えながらされるがままになるしかなかった」とその時のことを振り返っています。最終的に勇気を振り絞って「NO」と言えたおかげで最後まではいかなかったようですが…。
その後Kさんは「二度としないでください」とT先生に申し出て、この約束は成立しました。
授業を担当してくれていた他の先生方、塾に対してはとても好意的に思っていてくれたKさんは、事件後も塾通いを継続しました。受験を迎えるタイミングであったKさんにとって、塾をやめて自分に合う新しい塾を探すということはリスクでもあったのでしょう。
そしてT先生はと言うと、その後も塾でKさんを呼び出して「彼女と別れてきたから付き合ってくれ」と告白。もはや正気の沙汰ではありません。自分が起こした過ちを反省しているとは思えませんし、何よりも「彼女と別れてきた」ということさえも嘘だったのですから。
受験期にそんな精神的な負担を負わされたKさんも、無事に志望大学に合格し進学しました。
そして受験が落ち着き、事件のことを警察に相談。
T先生は相変わらず「デートしよう?」などと気持ち悪いLINEをしてくるようです…。
皆さんも危険な先生に遭遇した際にはすぐに信用できる大人に相談しましょうね!
10.まとめ
あなたが習っている塾の先生は良い先生ですか?
あなたが「良い先生だ」と思っているなら良い先生で間違いないです!
逆に「私の担当の先生はどうなのかな」と、悩んでいる学生へ。
塾へはお金を払って勉強を習いに行っています。
ぜひ良い先生に巡り合って習ってください。
良い先生の多くは熱意をもって授業や他の仕事に取り組んでいます。
先生に疑問を感じたら他の先生に代えてもらえるよう塾長先生にお願いしてみましょう。