あなたが通っている塾は良い塾ですか?
『良い塾』に定義はなく、判断の基準は人それぞれですので、あなたが「私の塾は良い塾だ」と思えばそこは良い塾ということで間違いないのです。
今回はいくつかの観点から、あまりおススメしない塾の特徴とその理由を紹介します。
私は塾教育に20年以上携わり、学習塾を立ち上げて10年以上経営をしてきました。これまでも様々な塾を見たり、情報を耳にしたりしてきましたので、その情報をもとに今回の記事を書くことにしました。
これを読めば、今後の塾選びの参考材料となること間違いなしです。
これから塾選びを考えている学生、今通っている塾に疑問を感じている学生はぜひ参考にしてみてください。
そして皆さんが良い塾・良い先生と出会えるお手伝いができればと思います。
1.あなたが良い塾だと思えば良い塾
大前提として、塾の良し悪しを決めるのはあなた自身です。
友だちが「私にはあの塾は合わない」と評価していても、あなたが通って授業も楽しく成績も伸びているなら、その塾はあなたにとっては良い塾です。
地域での評判がイマイチだったとしても、実際に通ってみると先生も熱心で授業もわかりやすい。なんてこともよくありますので、周りの評判だけを判断材料にせず、気になった塾があれば体験授業を受けに行くなどしてみて、その塾の良し悪しはあなた自身で確かめてください。
と言うわけですので、この記事の内容も判断材料の1つとして参考にする程度にお考え下さい。
2.先生の熱意・指導力が足りない塾
やはり先生の良し悪しは塾の良し悪しに直結します。
良い塾に通っていたとしても、担当になった先生が良くなければあなたの成績は伸びません。逆も然りです。
熱意のある先生は、生徒のために時間を使うことを惜しみません。生徒の成績を上げることを最優先に考えているので、予習や準備にも余念がなく、授業後の質問などにも丁寧に対応してくれるでしょう。
授業を一生懸命にやってくれるのは大前提なのですが、授業以外にも先生の熱意が現れる部分があるので先生をよく観察してみてください。
熱意のある先生の特徴は
・予習や準備をしっかりしている(オリジナルプリントやノートなど)
・生徒の質問に対して授業時間外でも何度でも説明してくれる
・一緒に考えてくれる
・勉強やその他のことにも何でも相談に乗ってくれる
このような特徴があります。
時給目当てで軽い気持ちで働いているアルバイト講師の先生などではこの辺りの対応はしてくれないでしょうし、いざというときにあなたの勉強の悩みと向き合ってもらえるかも心配です。
指導力がある先生の特徴は
・分からなかったときに別のアプローチをしてくれる
・あなたに合った学習方法を的確に提案してくれる
・その場ですぐに教えてくれる(答えを見るなどしない)
・模範解答とは別の解法や考え方も教えてくれる
これらは指導経験から積み重なっていく部分と、先生自身が学生時代に習得してきた部分があります。
また、先生自身の学力とあなたに勉強を教える指導力は異なるものであることも理解しておきましょう。
これらの条件をいくつも満たしていない先生は熱意や指導力が足りない先生かもしれません。
生徒のために一生懸命教えてくれる先生と、あなた自身も一生懸命に二人三脚で成長していくことが望ましいです。
3.教室や机が汚い塾
飲食店でお客さんが帰った後にテーブルを拭くのと同様に、塾でも授業後には教室の掃除、机の雑巾がけ、整頓などをします。特に今は感染症が懸念される時代ですので、衛生管理は不可欠です。
教室だけでなく、生徒が使うトイレや自習室も同様に片づけ、清掃が必要です。
床や机にゴミや消しかすが残っていたり、前の授業で使ったホワイトボードがしっかり消されたいなかったり、簡単にできるはずのお手入れができていない塾は、掃除に限らず他のこともできていない可能性が高いでしょう。
単純に衛生面での問題という以上に、最低限やるべきことができていないという、先生の考えの甘さが露呈します。
4.他の塾や授業を批判している塾
自分の塾の方針に自信や誇りを持っているのであれば他の塾を批判する必要がありません。
例えば、集団授業のスタイルの学習塾であれば、“集団授業の魅力”を語れば良いわけであって、“個別授業の批判”をする必要がありません。
「個別授業の塾は料金が高いからダメだ」「入会金を取る塾はダメだ」「自社でテキストをつくっていない塾はダメだ」など、他の塾の批判ばかりしているような塾や先生は、自分の授業に自信や責任をもてていないことの表れではないでしょうか。
5.低料金を武器に掲げている塾
もちろん生徒からすれば受講料は安いに越したことはありません。
しかし、塾に通う目的は何でしょうか。
安いこと?いいえ、成績を上げることです。
「当塾はこんな魅力がある」「当塾のこんな授業がすごい」という見せ方をするべきであって、「当塾の受講料はこんなに安い!」というアピールはどうなのでしょう。自身の授業方針に受講料以上の魅力がないことを主張しているようなものです。
ホームページなどで何度も料金の安さをアピールしていたり、他の塾と料金比較をして安く見せる努力をしているような塾は、安いなりの授業と先生の質だと思って良いでしょう。
⚠安くて良い塾もたくさんあります。要は何を一番の売りにしているかが重要なのです。
6.広告費にお金をかけすぎている塾
そのお金があるなら生徒のための教材や備品の費用として使いましょうよ。
集客することはもちろん大切ですが、その塾の規模や状況に見合っていない宣伝費のかけ方はいかがなものかと思います。
例えばネット検索をしたときに表示されるようなまとめサイトの中には、料金さえ支払えば上位表示をしてくれるようなサイトもありますし、お金をかければそれだけ広く宣伝ができることに間違いありません。
しかし、学習塾はしっかり生徒の成績を伸ばして地域の評判を積み重ねていけば、自然と新しい生徒も集まってくれるものです。必死になって集客のための宣伝をしているような塾は、授業の質と口コミだけでは生徒を集められないのではないかと心配になります。
通ってくれている生徒の成績向上よりも集客にお金を使っているような塾は、他の場面でも集客を最優先に考えるのではないでしょうか。
あくまでも生徒の成績最優先、余裕資金で宣伝を出していきたいですね。
7.まとめ
大前提として、塾の良し悪しを決めるのはあなた自身です。
あなたが「私の通っている塾は良い塾だ」と感じているなら、その塾はあなたにとって『良い塾』ということに間違いありません。
気にある塾があるのなら、体験授業を受けてみて自分自身で良し悪しを決めるのが良いでしょう。
今後の塾選びの際、以下のことに該当する塾は要注意です。
・先生の熱意や指導力が足りない塾
・教室や設備の掃除ができていない塾
・他の塾の批判をしている塾
・安さを塾の一番の売りにしている塾
・広告宣伝費への割合が高い塾
学生にとって、良い塾に出会えることはとても重要なことです。
今回紹介したような塾と出会わないためにも、判断材料の1つとして心得たうえで今後の塾選びをしてもらえればと思います。